原作連載終了から約20年もの時を経てアニメ化された『うしおととら』が記憶に新しい、マンガ家「藤田和日郎」。彼の描く物語の数々は、少年マンガ好きなら必読!! 作品とその魅力を伝えたい。
とにかく熱い! 壮大なストーリー! そして見事な伏線回収! 少年マンガと侮るなかれ。大人たちをも魅了する、「藤田和日郎」の魅力あふれる7作品を紹介したい。
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原作連載終了から約20年もの時を経てアニメ化された『うしおととら』が記憶に新しい、マンガ家「藤田和日郎」。彼の描く物語の数々は、少年マンガ好きなら必読!! 作品とその魅力を伝えたい。
ひょんなことから妖怪を倒すための破邪の槍、「獣の槍」を手にしてしまった主人公「蒼月 潮」と、彼を喰らうためにとりつく妖怪「とら」――。彼らを待ちうける最凶、最悪の大妖怪「白面の者」との戦い、そしてそこに至るまでの戦い、多くの人間や妖怪との出会い、別れ、冒険の数々を描いた大作。少年マンガの王道と言える作品である。際立つ個性的なキャラクターたち、一度見たら忘れられない妖怪たち、壮大なストーリーと随所に張られた伏線。少年マンガではあるものの、まだ読んだことのない大人にも読んでほしい。子どものころ読んだことがある人も大人になった今、ぜひ読み返してほしい‼ 今だからこそわかる、物語の深さ、登場人物たちの気持ち、新たな発見を楽しめることだろう。
拳法使いの青年「鳴海」、人形遣いの美少女「しろがね」、莫大な遺産を相続し親族から命を狙われる少年「勝」。3人の主人公たちがたどる、数奇な運命の物語。タイトル通り、物語の進行はサーカスのショーをイメージしたスタイルをとっている。謎の病気、オートマータと呼ばれる人形を破壊する人形使いたち、命を狙われつづける少年、自分たちの出生の秘密、多くの謎が複雑な構成と展開で徐々に明らかになってゆく。インパクトのあるバトルシーン、前作の『うしおととら』ではあまり見かけなかった恋愛の要素も盛り込まれた名作。単行本全43巻にもなる長い物語は、非常に濃い、複雑な内容のため、最初から読んでいくことをおすすめする。「藤田和日郎」作品の魅力と言える、登場するキャラクターたち一人ひとりの感情描写も見所である。
何十年かに一度、青き月の光によって「おとぎばなし」の世界がおかしくなってしまう。おかしくなった「おとぎばなし」は、「月光条例」の執行者によって正されなければいけない。おとぎばなしの世界から現の使者である「鉢かずき姫」によって、主人公「岩崎 月光」は「月光条例」の執行者となる。おかしくなった物語を正すため、「月光」の戦いが始まる。「藤田和日郎」の描く主人公は、なぜこんなにかっこいいのか。ぜひ、一度読んで確かめてほしい。魅力的なキャラクターを多数描いてきたからこその、思わず「ニクい‼」と言わざるを得ない演出を堪能できることだろう。
座礁したアメリカの空母が東京に持ち込んだ「ミネルヴァ」と呼ばれるフクロウ。その目を見たものは、たとえモニター越しであったとしても死んでしまう。恐怖と死に支配された東京に、「ミネルヴァ」殲滅のため米軍特殊部隊が派遣される。その中には、かつて「ミネルヴァ」を仕留めたことのある唯一の男、「杣口 鵜平」と、彼の娘であり巫女である「輪」の姿もあった。主人公が今までの作品のような、少年、青年ではなく、70歳を超える人物となっている。そして今までの長編作品と違って1巻で完結ではあるが、練り上げられたストーリー、メッセージ性、圧倒的な迫力と筆舌に尽くしがたい。マンガ家としての力量を思い知らされるような作品となっており、初めて「藤田和日郎」作品を読む方にもおすすめである。
1837年イギリスの首都ロンドンで、女性ばかりが狙われ、イタズラをされる事件が多発した。目撃される犯人は足にバネを仕込み、目と口を光らせて高く飛び上がり、奇怪な声で高笑いをする不気味な人物で「バネ足ジャック」と呼ばれ恐れられていた――。19世紀のイギリス帝国における実際の事件や人物、史実をもとに、メカ、アクションなどの要素も盛り込まれたダークファンタジーである。小学館の雑誌に作品を連載していた「藤田和日郎」が初の「講談社」媒体である『モーニング』に連載をしており、少年向けと言うよりはやや上の年齢層向けの作品である。今までの作品の熱さはそのままに、大人な要素も織り込まれている。
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行方不明者が出るという謎の幽霊屋敷「双亡亭」を巡って展開されるモダンホラー作品である。序盤から始まる息をつく暇もないシーンの連続、予測不能の展開へと、ぐいぐい引き込まれていく。ホラー作品というだけあって、夢に出てきそうなほど禍々しい作画は「藤田和日郎」らしさがあふれている。なかなか衝撃的なタイトルだが、読み進めれば納得である。連載中の作品なので、これからの展開に注目だ‼
『黒博物館 スプリンガルド』と同じく、黒博物館シリーズ。黒博物館に展示される「かち合い弾」と呼ばれる銃弾を見せてほしいと一人の老人が訪ねてくる。その時、黒博物館に勤める学芸員は、有名な「ナイチンゲール」と彼女にとりつく幽霊の壮絶な物語を知ることとなる。実在の人物「ナイチンゲール」と、イギリスの王立ドルリー・レーン劇場に出るといわれている灰色の服の男と呼ばれる幽霊をもとにしたキャラクターが登場する。巧みな構成と、演出、人物描写、美しいフィナーレ。涙無くして読めない、傑作と言える作品である。「ナイチンゲール」の凄さに重点を置いて描いたとされるこの作品、こちらもやはり必読といえる作品である。
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