森川ジョージの代表作。1990年代の日本を舞台に、実家が釣り船屋を営む母子家庭の男子高校生、一歩がプロボクサーを目指す物語。プロボクサーの鷹村との出会いをきっかけに鴨川ボクシングジムに入門した一歩は、新人王戦での優勝、A級トーナメントでの活躍を経て日本フェザー級チャンピオンとなり、8度の防衛に成功したあと、王座を返上して世界戦に挑む。一歩の世界挑戦と並行して、ライバルたちや鷹村の世界戦など、複数の選手の物語も展開される。本作は、ボクシングを題材にしたスポーツ漫画で、ボクシングの技術や戦術の詳細な解説、選手たちの心理描写、試合における駆け引きが特徴となっている。また、実在のボクサーをモデルとしたキャラクター造形や、実在のボクシング団体、階級制度を基にした世界観が構築されている。講談社「週刊少年マガジン」1989年43号から連載。1991年に第15回「講談社漫画賞」少年部門、2019年に第43回 「講談社漫画賞」講談社創業110周年特別賞を受賞。2000年から3期にわたりテレビアニメが放送されたほか、1997年から各種メディアでゲーム化も多数。2020年には舞台化もされている。