江口夏実の初連載作品で代表作。日本の地獄を舞台に、閻魔大王の第一補佐官の鬼灯が獄の運営に携わる物語。戦後の人口爆発により死者の数が急増し、前代未聞の混乱状態に陥っている地獄において、冷徹で有能な鬼神の鬼灯が、新人獄卒の育成や、中国の神獣、白澤との確執、神話キャラクターとの交流などを通じて様々なトラブルを解決していく姿を描く。本作は、地獄を題材にしながらユーモアにもあふれる日常ギャグ漫画である。また、日本神話・御伽噺・妖怪などを基にしたキャラクターが多数登場し、古典的な要素を現代的な解釈で描いている点が特徴である。灼熱の「八大地獄」と極寒の「八寒地獄」からなる272の地獄が存在し、「十王」と呼ばれる裁判官による死者の審判システムが確立された世界が構築されている。講談社「モーニング」2011年14号から2020年6号まで連載。2012年に第7回「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」第1位に選出され、2021年には第52回「星雲賞」コミック部門を受賞した。テレビアニメ化され、2014年から2018年にかけて放送された。