うえやまとちの代表作の一つ。福岡市を舞台に、主人公の荒岩が家庭や職場で料理を振る舞う物語。金丸産業に勤める平凡なサラリーマンである荒岩は、家庭では抜群の料理の腕前を持ち、妻の虹子や子供たちに料理を作る。連載初期は、会社では料理の腕を隠していたが、次第に周囲に認められ、仕事場や地域でも活躍するようになる。物語は家族の絆や職場の人間関係を中心に展開し、子供たちの成長や虹子の仕事、親族との交流なども描かれる。本作は荒岩一家を中心にした日常系の料理漫画。料理バトルやコンテストといった競争がなく、料理を通じた人間関係にスポットを当てている点が特徴的。作中には登場した料理のレシピが、独立した形で詳細に掲載されており、福岡のご当地料理や地元の食材が多く登場する。また、「おにぎらず」など実際に広く普及した料理も本作から生まれている。講談社「モーニング」1985年11号より連載。2015年、第39回「講談社漫画賞」特別賞を受賞。テレビアニメ化され、1992年4月から1995年5月まで放送。また2008年8月には単発のテレビドラマが放送された。